2014年11月13日木曜日

詩「青空の下にて」


「どうしてぼくはここにいるの」
そう子供が問うものだから
私は 答えに窮してしまう

ふと 空を見上げると
雲一つないこの空の下
このからだを授かったことの悦びよりも
この空のあることを眺むることしかできぬこの両の目と
ほんのひとときしかあなたの掌を掴むことのできぬ この両の掌とが
なぜ 二つあるのかと
どうして 一つではないのかと
二つの意味を考える

そして
この 何処までも続く 青い空は
どうして私ではないのかと
恋い焦がれる想いばかりが
胸のあたりに ちいさな穴ぼこを
穿つのだ

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